【レビュー】三井アウトレットパーク北陸小矢部 NANAIRO WHEEL(ナナイロホイール)
2010年代に入り、めっきり国内で新しい観覧車が建設される機会が減った。
手元にあるデータでは、1980年代~2000年代までは多少減りつつも数十基建てられていたが、2010年代に入り新しく営業開始した観覧車はまだ14基。
うち移設などもあるため、新設はさらに少ない。
一方、2010年代に新しく建てられた観覧車をデザインの観点から見てみると
観覧車製造二大メーカーである泉陽興業・サノヤスライド共に、ゴンドラが揺れの少なく、昔に比べ少し角の削れたデザインのものが主流となっているように見える。
(代表例は 泉陽:キサラピア、サノヤスライド:東武動物公園 のようなタイプ)
そんな「低め安定」になりつつある?2010年代の観覧車のなかで、
ひときわ異彩を放つ存在の観覧車が、2015年オープンのこちら
ショッピングバッグ型ゴンドラの観覧車。
こちらは、富山県小矢部市の「三井アウトレットパーク北陸小矢部」内にある観覧車。
施設は北陸新幹線終点の金沢駅とその一つ手前の新高岡駅の間あたり、若干新高岡寄りに位置している。
今回その観覧車を訪れたのは、12月の三連休に行った初めての北陸旅行。
例年であれば雪の可能性もそれなりにあったようだが、奇跡的に?最高気温が10度以上あり、東京と変わりない気候。
翌週から日本海側は大雪になったため、本当に運が良かった。
行きは北陸新幹線「はくたか」で、新高岡駅下車。
高岡市は藤子・F・不二雄さんの出身地ということで、ドラえもんにまつわる観光スポットが多数。
新高岡から城端線で1駅、高岡駅に出ると早速ドラえもんポストやドラえもんのオブジェ。
そしてドラえもんトラムに乗って藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーを見学すると、トラムの駅から子供の足で片道20分ほど歩いたこともあり、子供たちは少々疲れ気味。
本当はさらに「高岡おとぎの森」という公園に行こうかと思っていたが予定を変更。
タクシーを拾って三井アウトレットパーク北陸小矢部へと向かうことに…
ちなみに公共交通機関だと、あいの風とやま鉄道・石動駅が最寄り駅でシャトルバスが出ているが、電車とバスの本数が1時間平均2本程度のため、時間が合わない場合はそこそこ待つことになる。
今回は時間が合わなかったため、高岡駅まで戻ったあとはタクシーに乗車。
行き先でアウトレットと告げると、高岡駅から観光客はほとんど行くことがないと見えて少し驚かれる。
GoogleMaps検索では所要時間20分強だったが、たっぷり30分はかかり到着。
タクシー運転手さんは北陸が住みたいまちランキングでいつも上位であること、最近北陸三県出身の女の子が主人公の漫画にはまっていることなどを教えてくれた。
さて、国道8号線から小矢部バイパスに入るあたりでようやく観覧車の姿が見える。
全長50mだが、今まで見た写真などから何となくもう少し大きい観覧車を想像していたので、初めて見た感想は「意外と小さい!」だった。
タクシー乗降場から観覧車は目の前。
花壇が高校の作品であることを示す看板も、観覧車。
ここで、観覧車があるからアウトレットに来たことに気づいた家族からブーイング。
(疲れたので買い物しながら休もうと提案したのかと思っていた模様)
手前にコインライドがあり、子供たちはかがやき型トレインで少し機嫌を直す。
ナナイロホイールのロゴは7色のゴンドラをモチーフにしたもの。
ゴンドラは青のみなのになぜ七色?と思って調べたところ、「7(ナナ)月16(イロ)日」にオープンしたこと、夜間ライトアップが七色であることが由来とのこと。
観覧車の説明はゴンドラと同じショッピングバッグ型。
「空飛ぶショッピングバッグ」の愛称も書かれている
料金は1人600円だが、3人か4人で同一ゴンドラに乗ると1人500円になる。
私たちの乗ったゴンドラは運よくクリスマス仕様のゴンドラ。
中にくまのぬいぐるみやプレゼント、靴下などが配置され、窓にも飾りのモール。
窓のへこみがショッピングバッグ型ならではの形で面白い。
お決まりの注意書きまでショッピングバッグ。芸が細かい!
中で音楽もかけられるようになっていたが、バタバタしていて試せず。
ケーブルを通す穴がハートにくり抜かれている。
新しい観覧車だけあり、やはり揺れない。
上昇してすぐにアウトレットの巨大な屋根と広大な駐車場に圧倒される
足元の一部がシースルーになっている。すりガラスのようで、怖さは少な目?
隣のゴンドラを横から見ると、凹んでいる部分は蛇腹のようになっている。
反対側は平らになっており、よく見ると蛇腹側はエアコンが入っているためだった。
下降中。先に乗った新幹線型コインライドが見える。
他にも車の形のもの、動物の物などいくつか置いてあった。
降りてからゴンドラを撮影すると、ちゃんと上には持ち手もついていることに気づく。
そういえばこの日は冬至。15時半過ぎて、既に点灯しているゴンドラ下ライトの光が目立つ薄暗さ。
観覧車全体を正面から撮るには、車道の方まで出ないと難しそう。
とりあえず、敷地内から一番正面に近いところで撮ったのがこちら。
真ん中には三井アウトレットパークのマークがあるがちょっと分かり難いか。
ほぼ曇りの天気だったが、乗車前後は晴れ間が垣間見え、雰囲気のあるひつじ雲との写真が撮れた。
帰りは宿をとった金沢駅へ向かったのだが、ちょうど直通バスが20分後くらいに出る予定だったため、そちらを利用。
金沢駅行きのバスは1日4本とかなり少ないので、利用する場合はきちんと時間を調べていった方がよさそう。
待ち時間にソフトクリームだけ食べたが、本当にほぼ観覧車だけでアウトレットを後にすることになってしまい残念。
バスを待っている間、駐車場の一番端まで走って正面からの写真を撮ろうと思ったが…これが限界。
ちなみにこの観覧車、ラクテンチの二重観覧車や足ブラ観覧車など他にも変わり種観覧車を製造している「豊永産業株式会社」のもの。
いくつも観覧車に乗っていると、こういう個性的な観覧車に出会うと特に応援したくなる。
SNSでの発信やイベントなども積極的に行われていて、まさに「ナナイロ」に輝いているイメージの観覧車。また、夜のライトアップも見に来てみたい。